今週のお題:心を動かされた映画

 早くもネタが無くなってきたのではてな公式のお題に頼ってみようと思う.
今週のお題は「心を動かされた映画」です - はてなダイアリー日記


 が,その前に“感動”という言葉について少々.
映画試写会のCM等で,もはや重みすら感じさせずに使われる言葉だが
Yahoo辞書で調べてみると,

かん‐どう【感動】
[名](スル)ある物事に深い感銘を受けて強く心を動かされること。「深い―を覚える」「名曲に―する」


 どうも「心洗われる」とか「涙する」と同じ意味だと思ってる人間が多くて辟易するが,
別に泣ける作品じゃなくても感動して問題ないはずだ.
例えばスプラッターで「オェー」と思っても,
ママには見せられない作品で「(´Д`;)ハァハァ」しても
等しく「感動」であるはず. _後者は言い過ぎか.



 さて,ここまで前振りしたからには,さぞかし立派な作品を上げるんだろうな
と思われてるだろうが,実は速鳥,映画はまるで見ない.
友人のつきあいで映画館に行ったり,接待として借りてきたりする程度.
そんな限られた映画の経験から二作品だけあげてみたい.


  • セブン

 ブラッドピット出演のサイコサスペンス.
七つの大罪に見立てた猟奇殺人を追う刑事の物語.


 グロテスクな表現で有名な本作だが,それを上回る衝撃のラスト.
ラストシーンのブラッドピットのあの苦悩ぶり.
刑事という立場,個人としての怒り,倫理観,犯人の計画を完遂させてしまうのか,
色々な物がないまぜになったまま,引き金にかける指にはどれほどの思いがこめられているのか.
そんな事を思うと心を締め付けられる.
ハッピーエンドにまみれた近年の作品しか知らない速鳥には,映画で初めて感動した瞬間となり,
この後,「後味の悪い作品」を好んで見るようになる.


  • 箪笥

http://image.blog.livedoor.jp/mura__777/imgs/f/a/fa64a685.jpg

 韓国で作られたホラー映画.
一見理想的な家族に見えるが,どこか脆さを感じさせる一家.
湖畔で戯れる可憐な姉妹.温度を感じない家族揃っての食卓.
そして箪笥.


 結末が分かりにくいとか,ホラーのくせに怖くないとか割と批判の声はあるが,
注目したのはその映像と音楽.
全体を通して美しく,はかない雰囲気に包まれ,ホラーとしては異端と言える映像作品である.
劇的な感動があるわけではないがではないが,最後に振り返って良い作品だったと思える.
騙されてるのかもしれないけど.



 と,少々アマノジャク的な二作品を取り上げてみた.
未見の人はぜひ.