君に届け #7 土曜の夜
前回登場した美少女がどんな活躍を見せてくれるのか,『君に届け』,第7話.
(前回の記事はこちら.君に届け #6 友達 - DDC blog)
爽子は自宅でカレーを作っていた.
土曜の夜は,爽子が夕食を担当する決まりらしい.
鍋をかき混ぜながら,爽子は前日のことを思い出している.
吉田たちに声をかけられてラーメン屋に行き,
残念ながら休業日だったので,お茶をしながら吉田の熱いラーメン談義を聞いたのだ.
そんな他愛ないことも,爽子にとっては新鮮な出来事.
とても楽しかったんだろう.思い出して幸せにひたる爽子.
父親が話しかけても上の空.無視されたお父さんは10のダメージ.
キッチンに置かれていた電話が鳴り,母親が受話器を取る.
応対していた母親は,驚愕の表情で爽子を振り返って叫んだ.
母親:「さ,さわこ! お友達から電話よーーっ!!」
この家では大事件なんだろうなw
父親ばかりか,爽子自身も驚いている.
かけてきたのは吉田.
前日に行けなかったラーメン屋にリベンジしようと言ってくる.
「友達とラーメンを食べに行く」という前代未聞の事件に
爽子の両親も「カレーはいいから早く行きなさい」と慌てて送り出す.
鼻歌を歌いながら家を出る爽子を,両親は揃って玄関で見送っていた.
娘の晴れ姿.
で,吉田と矢野に連れられていったラーメン店は,実はリュウの実家.
リュウ自身も店で手伝いをしていた.
吉田はリュウは幼なじみで,この店の常連にもなっている.
ラーメンを食べたあと,吉田は二人を連れて店の二階に上がる.
店のオヤジにも「ゆっくりしていきなー」なんて声をかけられたりして,
きっと家族ぐるみの付き合いってヤツなんだろう.
吉田は勝手にリュウの部屋に入って,ベッドに寝転んだりして我が物顔.
付き合いの長さが伺える.
人の部屋でくつろぐ吉田たち.お菓子広げて散らかしすぎ.
リュウもこんなのには慣れているんだろうか.雑誌を読んだりして気にするそぶりもない.
普段から.マイペースな男だけど.
そんなこんなしているウチに,吉田は風早も呼ぼうと言いだた.
リュウの携帯を奪い取って,電話をかけろと爽子に渡す..
携帯電話を持っていない貞子は,初の通話が風早君で緊張.
「風早が直に出るから緊張すんな」と言わるが,それでさらに緊張
携帯電話を握りしめてしばらく睨めっこしたあと,爽子はようやく意を決して電話をかける.
そして,かけられた方の風早君.
リュウかと思って出た電話からは,いきなり爽子の声.
爽子:「かっ,風早君ですか? 黒沼です…」
虚を突かれて風早君も大慌てw
そんな風早君の反応を,電話越しに聞いていた矢野と吉田は大笑いしている.
いたいけな青少年になんてことをw
しかし初めての電話に余裕のない爽子は,緊張しながらも風早君にお誘いの言葉を.
爽子:「みんなで一緒で,凄く凄く楽しいから… 風早君もいたら,もっと,凄く楽しくなるかなって…」
風早:「チャリかっ飛ばして,行く!」
いいねぇ,青春だねぇ.風早君も分かりやすいねぇ.
さて,話が好みのタイプになった時.
リュウのことも,矢野と吉田のことも「好きだ」と答える爽子に,矢野は聞いてみる.
「じゃ,風早のことは?」.
リュウのことは普通に好きと答えた爽子だが,この質問にはドギマギ.
爽子:「だっ… だい…,好きだなぁ…」
真っ赤になって,しどろもどろw
矢野たちに向けて言う「大好き」とは意味が違うんじゃないかと吉田たちはひそひそ話している.
だが爽子自身も,その意味の違いがまだ分かっていない様子.
一方の風早君,やっとリュウの家について部屋の前に来てみると,中から自分の話題が聞こえてくる.
中学時代の風早君は髪が短かったという話,
吉田:「あいつ,髪伸びるのはえぇよなー」
矢野:「絶対スケベだよ! しかもムッツリ!!」
爽子の前でそんな,ひどいなぁw
それを聞いて怒りの風早君は,ふすまを開けはなって宣言!
風早:「俺はスケベでも,ムッツリじゃない!!」
スケベの方は肯定するのか.
そうして少しテレ気味の風早君は,爽子の隣に座る.
そんな風早君に爽子は,「男の子だなぁ」と思って笑顔を浮かべている.
いやいや爽子さん,そんなもんじゃ済まされませんよ?
風早:「なんだよー.笑うなよ黒沼ぁ」
爽子:「あぁ,いや! 消してバカにしているわけではなくてですねっ.あの…」
慌てて言い訳をする爽子.でも風早君はちょっとからかっただけ.
風早:「うそ. 笑って?」
でたよ! その笑顔で何人の女を落としてきたんだ風早!
楽しそうに笑い合う爽子と風早君を見て,またイタズラ心を出した矢野,
「自分の隣においで」,と爽子を呼んで座らせ,
左右から矢野と吉田で抱きついたりスリスリしたりと,スキンシップ.
リュウ,顔が線になってるよw
その上で,風早君に挑戦的な視線を飛ばす矢野.
黙ってみてるしかない風早君は,とても面白くなさそうだw
逆に矢野は,涙が出るほど面白がっているw
イチャイチャわいわい騒いでいると,その騒ぎを聞きつけて乱入してくる男がひとり.
真打ち登場,副担だ!
副担:「ガキの時間はもう終わりだぁ!」
「お前らこそ,とっとと帰って糞して寝ろぉ〜」
あちこちで嫌われてるけど,速鳥は一番のお気に入り.
副担もこのラーメン屋の常連で,ちょうど下で食べていたところだった.
そのガキどもの中に爽子の姿を見つけた副担は,驚いて指をさす.
副担:「お,お前ら大丈夫なのか?!
俺,こいつと目ぇ合わせたあと,ちっちゃいオジサン見たんだぞ!!」
副担は他にも,金縛りに遭っていたり,ラップ音を聞いたり,寝てる時に重みを感じてたりしていた.
実はそれ,霊感があるだけだじゃないかと矢野に指摘され,真実に気づいた副担は青くなって震え上がる.
言われるまで気づかなかったというのも凄い.
爽子:「あ,あのー.塩入のお風呂に使ってから寝るといいかもしれません」 (健康法的な意味で)
副担:(―きっ,清めの塩…! こいつ,除霊の方か!!―)
爽子の手を取って,「よろしく」とお願いする副担.
おめでたいやつだw
夜も遅いという事で,今日は解散することに.
今日は楽しかったと振り返る爽子に,「これからも楽しい事はたくさんある」と言う吉田たち.
それを聞いて爽子は,また笑顔を浮かべる.
別れぎわ,ひとりで歩き出そうとする爽子に,「コンビニに寄るから」といって風早君も一緒に歩き出す.
絶対ウソだろ,それ.
矢野と吉田も気づいている.
吉田:「よっ! 頼むよっ,ジェントルメン!」
矢野:「しっかりな! ジェントルメン!」
風早:「…(あいつら,ほんっとヤダ!)」
風早君,二人のオモチャ決定.
一人が怖い副担が矢野にくっついて帰り,残された吉田とリュウ.
リュウは「わざわざよかったのに」と吉田に話しかける.
吉田はとぼけてみせる.
リュウ:「報告しに来たんだろ? 仲直りしたってさ」
見透かされて赤くなる吉田.
関係に悩んでいた時に,リュウに相談してたりしたもんな,吉田は.
一言で済むことを,遠回しにすることもないだろうに.
リュウは一見何も考えてなさそうに見えて,意外に鋭いんだろうか.
総評.
笑いを織り交ぜつつも,最後までほんわかとした雰囲気で通し終えた.
前回,仲直りがすんだから,フルメンバー揃ってその打ち上げ回みたいなかんじ.
最初から最後まで良い友人たちに囲まれて,爽子も幸せそうだった.
うんうん,いいことだ.
注目の美少女は出てこなかったけど,リュウの家のアルバムを見ていた時にちょっとだけ触れていた.
吉田の反応を見るに,あまりいい印象は抱いていない様子.
あと,吉田と矢野の恋愛事情にも少し触れられていた.
矢野には大学生の彼氏がいるらしい.
恋人と友達のバランスを上手く取っていけるんだろうか.
吉田には恋人はいないが,「鈍くて単純なやつがタイプ」と言うリュウに好かれてそう.
リュウ自身は吉田のことを,「男兄弟みたいなもんだ」と言っていたけれど.
そして風早君は,吉田と矢野に感づかれてとてもやりにくそうだw
傍目にはバレバレだと思うけど,他のクラスメイトはどう見ているんだろうか.
肝心の爽子の方は,風早君を大事な友達とか,憧れの対象に見ているけれど
その奥にある恋心をいつ自覚するか…
気づかないでいた法が方が面白そうな気はするけどさ.