聖剣の刀鍛冶 #8 出立 -Resolution-
皇女から一般人へ格下げされたシャーロットの行く末やいかに,『聖剣の刀鍛冶』,第8話.
(前回の記事はこちら.聖剣の刀鍛冶 #7 家族 -Family- - DDC blog)
市長から読み上げられる手紙で,祖国である帝國から罪人の烙印を押されたシャーロットは
現実を認めることが出来ないでいる.
セシリーは,「シャーロットの引き渡しは拒否してこの街で守る」と,また青くさいことを抜かす.
街を戦場にする気か.
騎士団長と市長にもそう窘められるが,セシリーは「私は諦めません!」と鼻息だけは荒い.
一旦セシリーたちは屋敷に戻ったが,シャーロットは酷い落ち込みよう.
泣き明かしたのか,翌朝の顔も酷い.
ちゃんと前を閉じなさい.
再び市庁舎へ出向いたシャーロットたちは,市長から軍国への亡命を提案される.
魔剣は帝國に返却し,シャーロットたちには逃げられたということにする.
これが市長の最大の譲歩だった.
思ったより普通の対応だったなぁ,市長.期待してたのに.
しかしシャーロットたちは納得できない.
本来は亡命などする必要のない,正統たる皇室の人間だ.
しかも軍国は亡命の条件にと,知りうる限りの帝國の情報を要求している.
つまり帝國を売れということ.
母親のために帝國皇室に返り咲くことを生き甲斐としていたシャーロットには
にわかに受け入れることの出来ない話だった.
シャーロット:「生きてどうなる… 母上の願いを諦め,帝國を売り,
ただ,命だけを長らえろと申すか.それをわらわに選べと!」
セシリーには返す言葉がない.
従者たちも一緒になって亡命には反対し,会談は決裂.
シャーロットたちは出て行ってしまう.
今までが今までだったから,いきなり割り切れ,切り捨てろというのも難しいだろうが.
その後セシリーは,ルークの家で愚痴る.
セシリーの話を聞いたルーク.
ルーク:「生きる理由も与えずに,死ぬなと言ったところで,なんの説得力もないさ」
まー,そーなのかもしんないけどさ.
今のシャーロットには帝國にも取ることしか頭にないのが,ダメなんだよな.
リサ:「あのぉ,私だったら,ルークやセシリーさんたちと暮らせれば,
別にどこだって良いと思うんですけど.帝國でも軍国でも,こうしてみんなでお茶できればって」
リサかわいいよリサ.
でも,出番ここだけ.
リサのその言葉に,セシリーも問題の本質に気づく.
亡命とかそんなの関係なく,シャーロットが幸せになる道を選べばいい.
そんなセシリーの思いもよそに,従者3人は強硬手段に出た.シャーロットには秘密で.
帝國に戻る唯一の手段,当初の目的である魔剣と刀鍛冶の強奪に動きはじめる.
そして没収されていた魔剣を取り戻すために市庁舎に押し入ったところで,
セシリーがその前に立ちふさがった.
説得を試みるセシリーだが,シャーロットのためだといって耳をかそうとしない従者たち.
逆に,「何もできないお前がほざくな!」と言われてしまう.
的確なツッコミだ.
こうなったらもう,力尽くで止めるしかない.
セシリーは3人に,自分だけが魔剣を使ってるんじゃ不公平だから
魔剣を取ってこいと言い出した.
前回,一方的にやられて託せに,それを忘れてしまったのかこいつは.
相手方にも心配されてしまっている.
セシリー:「まだ分からないのか? この際だからはっきり言っておくぞ… わたしは頭が悪い!」
ここまで悪いとは思いませんでしたww
勝手に魔剣を持ち出させたりして,また始末書だぞ,こいつ.
というわけで魔剣を取り戻した従者3人組.
セシリーは一対一の状況を作りながら,なんとか一人ずつ撃破していく.
都合の良い展開だが,まぁここはスルーしよう.
ドリス:「オレたちはシャーロット様に笑っていて欲しいんだ!」
セシリー:「甘ったれるな! 帝國はシャーロットを殺す! 決して救ったりはしない!」
セシリー:「お前たちも帝國を捨てろ! そして考えろ.
他の誰でもない,シャーロットを幸せにする方法を4人で考えるんだ!」
その様子をシャーロットは建物の陰から見ていた.
姿が見えない3人の従者を探しに来ていたのだ.
セシリーの最後の一撃にやられて倒れた3人に駆け寄るシャーロットを目にして
セシリーは話しかける.
セシリー:「君にはこれが見えないのか.3人とも君のために必死だった.
なのに君の目には母上しか見えていないのか?」
「生きて自分の幸せを掴め」と言って,再び亡命を勧めるセシリー.
そして拒むなら剣を取れ,とシャーロットに短剣を渡す.
剣を見つめながら,母親への思いをとつとつと語るシャーロットは涙を流し,
声を上げてセシリーに斬りかかるが,頬を叩かれ,地に倒れる.
セシリー:「たった今,シャーロットEフィーロビッシャーは死んだ.もう強がるな」
泣き叫ぶシャーロット.
従者たちの気持ちや,セシリーの言葉に,くびきから解放されたのだろう.
今はただ,母親のことを思って泣くだけ.
力ずくという事であっても,それがきっかけになって
シャーロットたちの考えを変えることができたようだ.
亡命を受け入れたシャーロットは街から出奔する事に.
見送りにきたルーシーと別れをかわすシャーロット.
ずっとセシリーの家にいられれば良かったんだけどなぁ.残念だ.
従者たちも別れの挨拶.
ペネロペ:「私達も,負けないような立派な胸になって見せます!」
最後までおっぱいネタでくるか.
そしてEの名を捨てたシャーロットは,3人の家族たちと共に交易都市を後にするのだった.
全体的にシリアスストーリで,いつものセシリーらしくなかった.
久しぶりに大きなバトルシーンもあったけど,取って付けたようなセシリーの強さに違和感.
熱く語るセシリーも,それはそれで良いんだけどさ.
やっぱりネタに走った方が輝くよねぇ.
全てをシャーロットに捧げる従者と,全てを母親に捧げたシャーロットだったが
最後にはこのくびきから解放された様子で一安心.
ま,予想通りではあるが,それで良い.
キャンベル家でのメイドっぷりが面白かったから,ずっとあのままでも良かったんだが…
お別れになってしまったが,今後また軍国の人間として登場することを期待したい.
ところで,シャーロットは最後に,今回の計画に支援者がいたことを明かしていた.
それは帝國の戦士団団長,シーグフリード.彼女たちに4本の魔剣を与えたのも彼だという.
(結局その魔剣も,帝國に返却となったが)
こいつ,黒幕臭がプンプンするなぁ.