聖剣の刀鍛冶 #11 真実 -Truth-



 展開が早すぎる『聖剣の刀鍛冶』,第11話.
(前回の記事はこちら.聖剣の刀鍛冶 #10 殉情 -Tragedy- - DDC blog





 前回,リサが飽くまであるという衝撃の真実を聞いたセシリーは,
リサに対してどんな態度を取って良いのか分からなくなってしまっていた.
みんなでとろうと思っていた昼食も,セシリーは辞退する.








二人きりの食事風景.
普通は向かい合うはずなんだが…
ルークは「ちょっと前に戻っただけだ」と言うが,リサはとても寂しそうだ.





 一方,セシリーはアリアに怒られる.
リサが悪魔だと態度を変えたが,アリア自身も剣の形をした悪魔.
それなら自分への態度も変えるのか.
リサは何も変わってはいない,と.
そんなアリアの言葉でやっと吹っ切れたセシリーは,
仕事を終えたらリサに謝りに行こうと決意する.



その仕事とは,恒例となったヴァルバニル会議の護衛.
市庁舎前で要人の到着を待っていると,ある馬車から降りてきたのは
エルザたちをそそのかした,あの「黒衣の男」シーグフリードだった.
剣を抜いて斬りかかるセシリー.








いやいや,でも相手は帝國の要人ですぜ?




お付きの護衛に阻まれ,シーグフリードには届かない.
逆に不埒を働いたと,同僚に取り押さえられるセシリー.
当然だ.
セシリーは,シーグフリードが「黒衣の男だ」と騒ぐが,
さすがに帝國の要人を相手に一介の警護兵であるセシリーの言葉は信頼に乏しい.
逆に,証拠を見せろとやり込められてしまう.



そして騒ぎを聞きつけて現れたセシリーの上司の騎士団長と
めずらしく(と言うか始めて?)ヴァルバニル会議に出席するためにやってきたルークによって
その場の騒ぎは収まるが,シーグフリードはセシリーを会議に出席させろと言ってきた.



一体何のために?
てーか,世界の行く末を決める重要な会議に,ホイホイと一般人連れ込んでいいのかよ.
でも列国の代表は,「キャンベル家の跡取りなら」とセシリー同席を許可する.
セシリー親父になんかあったのかもしれない.




 そして全員が揃ったヴァルバニル会議だが,その内容は最低.
聖剣を作ることが役割のルークだが,未だに未完成品しか作っていない事に
他国代表陣が腹を立てて紛糾.
リサのことを「悪魔を飼うことを黙認してやっているのに」,
リーザのことを「ヴァルバニルに挑んでアッサリ殺された馬鹿な娘」と
会議とはまったく関係のない侮辱の言葉が飛び交う.



そんな言葉をただ聞き流しているルークだったが,
熱いセシリーは,こんな誹謗中傷が許せるかとここでも怒る.
各国の偉い人相手にすごいヤツだ.
しかしそれを,ルーク自身が止める.



ルーク:「お前に俺の何が分かる… 何も知らないくせに,勝手なことをほざくな!」



いや,あんたが怒るのも筋違いだと思うよ.
つーか八つ当たり?




結局,騒がしいと言うことでセシリーは退場させられ,
それをほくそ笑むシーグフリード.
もしかして,二人の仲を裂くことが目的だったのかも.






 会議から追い出されたセシリーは,リサの元へ.
今までの態度をリサに謝り,そして先ほどの会議の内容を語る.
セシリーには,リーザを犠牲にして悪魔契約をしたというルークの行動がどうしても信じられなかった.
しかしリサは,自分がリーザから作られたことは間違いない事だと話す.



リサ:「ルークは辛いんだと思います.
 同じ姿をした私を見れば,いやでもリーザさんを思い出してしまうから…」









泣き出すリサ.
ルークが優しくしてくれるのは,リーザへの罪滅ぼしのため.
それでも自分は,リサとしてずっとルークの側にいたいと泣きじゃくる.
あんな愛想のないルークの何がそんなに良いんだか!



そんなリサの思いを聞いて,セシリーはある考えに辿り着いた.





 再びヴァルバニル会議に乱入してきたセシリー.
まったく礼儀を知らない女だ.
無理矢理に話を聞いてもらうと語り始めたのは,リーザとルークの悪魔契約の真実.
リーザを悪魔に変えたのは,ルークではなくリーザ自身だったという事.



そもそも,ヴァルバニルから身を守るためなら,リサのような可愛らしい悪魔ではなく
先の大戦で使われたようなもっと強力な悪魔にするはずだ.
リサのような悪魔が生み出された理由,それはルークを全てのものから守る事.
ルークに寄り添い,その生活の全てを守ろうという意志,願いがこもったものだったのだ.




 しかしこれにまた,ルークが否定する.
なんでお前,そんなに突っかかるわけ?
理解者は必要ないとか言って拗ねちゃってんの?



でもセシリーは引き下がらない.
ルークを一喝して,「未完成」と呼ばれたルークの聖剣を引き抜く.



セシリー:「あなたが目指しているのは,ヴァルバニルを封印するための物ではない.
 どんな敵からも,そう,ヴァルバニルからさえも愛する人を守る,絶対無敵の剣に他ならない.
 リーザや,リサへの愛が生み出すカタナ,それこそがあなたの聖剣だ!!」



ルークは自分でハードルを上げてた,ただのマゾ野郎って事だな.





 愛という言葉に茶々を入れてくるシーグフリードにセシリーは
ルークの「未完成」聖剣を差し出して,「お前らのナマクラ刀で斬ってみろ」と挑発.








お前,会議室の机に土足で上がるとか,懲戒処分だぞ.



もちろん,ルークが作った「未完成」聖剣には刃こぼれひとつつける事はできなかった.






 会議が終わって.
とりあえずルークに謝るセシリー.
不機嫌そうに目を逸らすルークに,セシリーは説教する.



セシリー:「それがダメなんだ.もう目を逸らすな.
 すぐに全てを認めろなんて言わない,だが,今目の前にある大切な物を見失ってはいけない」



そういったセシリーの後ろには,お迎えに来たリサの姿.








ホントもー,こんなやつ相手にリサも苦労するわー.
セシリーは良い事言ったけど,先に市長に謝っとけよな.





 他方で.
会議での出来事が気に入らなかったのか,シーグフリードは町外れで
「愛がなんだー」とお決まりの台詞を叫んびながら
手下の悪魔を使って都市への攻撃を始めた.


クールなキャラのはずなんだけど,途端にバカっぽくなったなぁ…







 総評.
リサが痛々しい.
ルークは性格矯正が必要.
セシリーは奔放すぎ.
アリアは… 出番少ないな.




 セシリーの態度とかルークの扱いに,いちいち心を痛めてるリサが不憫で不憫で.
今回,笑顔少なかったなぁ.
ヴァルバニルはもうどーでもいいから,次回はリサ特集にしてくれないかしらん…



セシリーは今回,輪をかけて傍若無人な振る舞い.
小説なら気にならないのかもしれないけど,アニメで動きを見せられると
もうこいつ,牢屋に入れられてもおかしくないくらいの不躾さだぞ.
いいセリフ吐いてるのが見事に帳消し.てかマイナス.



ルークは今回も無愛想の塊.
リサのために我慢する姿はそれなりに男らしかったけど,
あんなにセシリーにだけ噛み付かなくったっていいだろうに.
器の小さい男だ.まったく.


そういえば,ルークの左目は義眼だという事が判明した.
なんか妙だなとは思ってたんだけど,どうやらリサの依り代となったらしい.
方陣を作る時の目の動きにはそんな意味があったんだな.




 んで,この流れで次回が最終回?
今回のルークの刀を使ってヴァルバニル再封印なのか,
それともシーグフリードの手下を一掃して終わりなのか…
どないすんねんなー.