世界はあたしでまわってる 光と闇のプリンセス レビュー

キャラデザのトキシユリコさんのサイト http://ytokishi.blog84.fc2.com/ から拝借．

　チマチマやっていたところでようやくクリアできたので
PSP版『世界はあたしでまわってる 光と闇のプリンセス』紹介．

ストーリ

　貴族の娘であるアンジェラ．ある夜屋敷で開かれた舞踏会に美形Lv99の冒険者がやってくる．
一目惚れしたアンジェラは冒険者にアプローチするが，「箱入りお嬢さまには興味がない」と一蹴．
なら一流の冒険者になって見返してやると，お嬢さまアンジェラはドレスを着替え冒険の旅に出る．

　箱入りアンジェラをひとりで旅に出すのは心配と，貴族の父親は勇者と名高いネロを雇う．
可愛い娘アンジェラが冒険で怪我をしないように，かつ，娘の冒険欲を満たすように．
かなり難しい注文だが，ネロは冒険の舞台にとダンジョンを作らせたり
門にボスを配置したりと，影ながらアンジェラを鍛え上げることに粉骨するが
それがゆくゆくは世界一の勇者を育てる事につながっていくのだった．

システム

　RPGとしては平凡．
モンスターを退治してくれ，とか，○○を探し出してきてくれといった
事を繰り返す，いわゆるお使いゲー，作業ゲー．
料理を食べる事でステータスをあげられるので
お金さえあればすぐにでも最強になれる．難易度はかなり低い．
ダンジョンを探索する際も，オートマッピング機能もありで基本的に易しい．
ただ，ラストダンジョンになると急に迷路が複雑になるので戸惑う．

　ただその中で光るのがわがままシステム．
お嬢さまだけあって，様々なわがままを言ってのける．

わがままでクエスト自体をクリアした事にしてしまったりもできるし，
戦闘中にわがままを言えば，魔物を動けなくしたり追っ払ったり，
体力を半分にしたりと，もうなんでもあり．

はては全滅したときのデスペナルティーまで回避できたり．

デスペナはヤダとか言う主人公初めて見たよ！

総評

　本作はDSで出ていたのを多少のアレンジを加えてPSP版として発売したもの．
基本的にストーリーは同じようだから，DSでプレイした人には勧められないし
もとがDS版なので，これでPSPソフト？，と思うくらいポリゴンはショボイ．
でも2DCG，てかアンジェラはかわいい．

　それら欠点を補ってあまりあるのが，主人公アンジェラの魅力．独特な台詞回し．

村人や魔物を相手に繰り広げられるアンジェラのズレた会話は，聞いていてとても楽しい．
傍若無人にわがままを言ってのけるアンジェラだが
それが絶妙なバランスで，聞いていても全く不快感を感じないのだ．
（武器屋のオヤジに品揃えが悪いと言ったら，なぜか倉庫に上級武器が現れて店長自身をも不思議がらせたり）
RPGをやると言うよりは，ライトノベルを読んでいるような感覚の方が近い．
せめて二週目要素だけでもあれば，と惜しまれる．

　本作はPSPで出ていた『注文しようぜ！俺たちの世界』と同じ人が作っているようで*1
『俺せか』を楽しめた人なら間違いなく気に入る作品だ．

　PlayStation Store に無料体験版があるので，興味を持たれた方はぜひ．

公式：http://www.gae.co.jp/game/sekaata_ld/
紹介記事：http://dps.dengeki.com/2009/07/post_1030.html

*1:出てくるモンスターもそのまま流用されている．