生徒会の一存 #3 取材される生徒会



 アニメ化のおかげで原作の中古本がなかなか値下がらない『生徒会の一存』,第3話.
(前回の記事はこちら.生徒会の一存 #2 勉強する生徒会 - DDC blog





 今回は珍しく雑用をこなす生徒会役員達だったが,途中,廊下の掲示物に目を留める.
そこに張りだされた新聞部の記事には,ギャルゲ男について大きな報道がなされている.


【生徒会副会長 杉崎鍵 二股疑惑!!】


あのギャルゲ男が?!
生徒会の面々も同じように感じたようで,新聞部の報道もも地に落ちた物だ,捏造記事だと
記事の内容を全く信じていない.



と,そこへ新聞部部長登場.



どうもこの部長,生徒会に入れなかった逆恨みなのか,生徒会を目の仇にしているみたいで
今までにも生徒会ネタで何本もの記事を作ってきているらしい.
新聞記事への話がヒートアップして,ついに新聞部が直接生徒会役員をインタビューする事に.






 あれこれとネタを挟みつつ,進行する各役員へのインタビュー.
どれも小ネタ過ぎて取り上げるほどじゃないんだよなあ.


インタビューの途中でお薦めの本を聞かれた副会長.迷わず,


「最近だとラノベかなー.インデックスとかバカテスとか!


 ―(3秒の沈黙)―


 …もちろん一番好きなのは,ファンタジア文庫だけどな!」




【備考】
インデックス(『とある魔術の禁書目録』)はアスキーメディアワークス
バカテス(『バカとテストと召喚獣』)は角川が出版社.
生徒会の一存』は富士見ファンタジア文庫刊.



その発言は首を絞めてる,と新聞部に突っ込まれる.
他社の宣伝をするとは,富士見書房も懐が大きいな.





 ギャルゲ男との恋愛関係を質問された役員は,眼中にないと真っ向否定する.
それを聞いていたギャルゲ男は目に涙を溜めて,



「そ,そうだったんだ… 今までごめんね…なっちゃん…」







クスンクスンと泣きながら,女走りで部屋を飛び出すギャルゲ男.
お前キモイw そんな事実一つもなかっただろ.






 で,最後にギャルゲ男の番.
新聞部部長の質問を無視して,「生徒会でハーレムエンドを目指す」やら
「趣味はエロゲ(全年齢推奨版)」やら言いたい放題.
全年齢推奨版のエロゲーって何だ??


ギャルゲ男の熱い語りは止まらない.


「そもそもエロゲ(全年齢推奨版)にはかなりの忍耐力が必要なんです.
 若干構図が変わっただけの同じような恋愛物語を飽きずに楽しむ力.
 ヘタレ主人公にイライラしない寛大な心.
 どう見てもボリュームと値段が見合わないファンディスクを,
 次回作の制作資金だと言い聞かせ,聞きと受け入れるポジティブな精神.
 エロゲ(全年齢推奨版)ユーザーなら持っている心の力.忍耐力です!」


何かエロゲユーザって,すごい哀しい生き物に聞こえるんですけど.




 そんな話をやり過ごして,本題の二股疑惑について追及する新聞部.
それに対してギャルゲ男は 「事実です」 と肯定する.
お前が二股?! それもギャルゲか?フィギアか?!


その話には生徒会役員達も気になって聞き耳を立てる.
詳しい話を聞こうとする新聞部に対して,ギャルゲ男は「相手のプライバシーがある」,と拒否.
憶測記事にするぞ,という新聞部の強硬姿勢にも


ギャルゲ男:「俺に関する事だったらご自由に」



かっこつけやがって!
その覚悟に新聞部は二の句も告げず,そこでインタビューを打ち切って退出する.
ギャルゲ男は,仕事も終わったと,だらだらしようとするが,生徒会長が立ちふさがる.
「二股疑惑」追求するつもりだ.


会長:「一つだけ教えて.その二人の女性は,いま,幸せ?」



「はい」.ギャルゲ男はいつになく真面目な顔をして,一言で答える.
その返事に会長も納得してこの話は終わり,いつものだらけた雰囲気の生徒会室が戻ってきた.




 翌日.新聞部部長は新たな新聞を掲示する.


【二股交際疑惑を認める!!】


そこに生徒会の面々がやってくるが,ちょこっと読んだだけで通り過ぎてしまう.
拍子抜けした部長はギャルゲ男を捕まえて攻め立てるが,
「生徒会は俺の夢なんです」というギャルゲ男の言葉に沈黙.
みんなが去っていったあとで,ひとり部長は,掲示していた新聞を剥がしたのだった.



 なんだ,やっぱりただのツンデレか.
仲間に入りたかっただけなんだろ.







 なんだかんだで長くなってしまったけど総評.
今回はちょっとネタが弱かった.
全体的な話の流れも,小ネタを挟みつつも「ちょっといい話」に,こぢんまりと落ち着いてしまった感.
ギャルゲ男の「二股疑惑」も解消されないままだし,いろいろ消化不良だな.
新キャラの新聞部部長は,ツンデレお嬢さまを披露するに終わってる.
なんだか各話ごとのテンションの差が大きいように感じた.
次週に期待.