とある科学の超電磁砲 #10 サイレント・マジョリティ
ついに《レベルアッパー》を使ってしまったしたサテンさんの未来は?
『とある科学の超電磁砲』,第10話.
(前回の記事はこちら.とある科学の超電磁砲 #9 マジョリティ・リポート - DDC blog)
友人たちと公園に来ているサテンさん.
彼女たちと一緒に《レベルアッパー》を使い,ついに夢の能力者になった.
その力はLv1程度と弱いが,それでも能力者となった喜びをかみしめている.
その目には涙がにじんでいる
黒子や御坂に比べれば本当に微々たる物だが,それでも能力者になれたというのは
生まれ変わったような気分であることは想像に難くない.
ジャッジメント支部に詰めている黒子と初春は,
不良から押収した《レベルアッパー》を見ながら話している.
本当にこんな音楽ファイルで能力が上がるんだろうか?
初春に邪な考えが浮かぶ.
初春:「でもこれを使って白井さん以上の能力者になったら…
今までの仕返しに,あんな事やこんな事――」
その考え,口から出てるからw
黒子に聞かれて,またいじめられてしまう.
専門家である木山先生に現物を送って調べてもらったが,「疑わしい」との返答.
聴いてみれば分かるわけだが,副作用などを考えると,おいそれと使える物でもないしな.
その時初春は,前回サテンさんが見せようとしていた「いいもの」のことを思い出し,
電話をかけてみるが繋がることはなかった.
一方の黒子は,《レベルアッパー》の影響で,
増える若者の暴走行為を取り締まるために,出動回数が激増.生傷がたえない状態に.
傷の手当をする初春は,「御坂さんにしてもらいたいんじゃ?」と話す.
黒子:「お姉様にわたくしのこんな姿を見せるわけにはいきませんわ」
初春:「大丈夫ですよぉ.誰も見たくありませんから」
さりげなく言ってる辺りが酷いw
黒子が制裁を加えようとしているところへ,突然に御坂が訪ねてきた.
怪我を見られまいと慌てた黒子は,初春をテレポートさせて御坂にぶつけ
その隙に着替えを済ましてしまうのだった.
自分が飛べばいいだろw
御坂を交えて《レベルアッパー》について話していると,思い出されたのが共感覚性.
風鈴を聴いて涼しいと思うこと.一つの刺激で複数の感覚を得るというアレ.
ただの音楽ファイルでも,そこから五感全てに働きかけることが出来れば
現存する能力開発を行う大がかりな装置*1と同じ効果があるのではないかという仮説.
そのことを木山先生に伝えると,
学園都市のスーパーコンピュータを使ってその可能性を調べてみるとのこと.
初春は自分も立ち会いたいと言って,木山先生の所へ出かけるのだが
その途中にサテンさんから電話がかかってくる.
ここ数日,全然話が出来なかった事を心配する初春に,サテンさんは告白を始める.
サテン:「レベルアッパーを使ったら倒れちゃうなんて,私知らなくて――」
友だちと一緒に能力強化の特訓を行っていたサテンさんだが,
その友だちの一人が倒れてしまい,不安になって初春に電話をかけてきたのだ.
サテン:「私,何の力もない自分が嫌で… でも憧れは捨てられなくて.
レベル0って… 欠陥品なのかな?
それがズルして,力を手にしようとしたから,罰が当たったのかな?」
電話の向こうから聞こえる,すすり泣きの声.
初春は元気な声でサテンさんをはげまそうとする.
初春:「大丈夫です! 眠っちゃっても,私がすぐに起こしてあげます」
だがそんな初春の声にも涙が混じる.
初春:「サテンさんは欠陥品なんかじゃありません!
能力なんか使えなくたって,いつもいつも,私を引っ張ってってくれるじゃないですか.
力があってもなくても,サテンさんはサテンさんです! 私の親友なんだから!」
その初春の勢いにおされて,思わず噴きだしてしまうサテンさん.
笑い話にしてしまうが,初春の言葉のおかげでずいぶん安心したに違いない.
そして「あとよろしくね」といって電話を終えたサテンさんは,
初春の到着を待たずして昏睡状態に陥ってしまったのだった.
サテンさんの入院を聞いて,病院に駆けつけた御坂と黒子.
御坂は,サテンさんに打ち明けられていた気持ちを黒子に話し,
それを理解してあげられなかったことを悔やんでいた.
御坂:「『レベルなんてどうでもいいんじゃない?』 無神経な話だよね――」
出来る人に,出来ない人間の気持ちを理解するのは難しいだろう.
その後ジャッジメント支部に戻った御坂と初春は,
先輩と一緒に今まで出てきた情報から推理を始める.
昏睡者の脳波が全員一致するという発見から導き出されたのは,「脳のネットワーク化」.
弱い能力者であっても,多くの脳を使って処理を行うことで能力の増強ができるようになるという話.
そしてバンクに登録されている脳波パターンをスキャンした結果,
昏睡者たちのものと一致する脳波を持つ人間がヒットしたのだが,
それは「木山春生」だった.
一方,木山先生の研究室を訪ねていた初春,
待っている間になんとなしに目にしたキャビネから大量の「共感覚性」に関する論文を見つけ出す.
そこへ現れた木山先生.
木山:「いけないな… 他人の研究成果を勝手に見ては.」
木山先生も,もうちょっと隠しておこうよ.
初春に連絡が取れないことから木山先生に拉致されたことを察し,
慌ただしくなるジャッジメント支部.
御坂も協力すると言って向かおうとするが,
一般人の御坂を危険に晒すわけにはいかないと引き留める黒子.
黒子:「初春もジャッジメントの端くれですの! いざとなれば自分の力で…
…たぶん ……なんとか ……運がよければ」
全然期待されていない初春ww
それじゃ説得にならんだろw
御坂が協力を申し出たのは,今の黒子が相当無理をしていることを知ってもいたからだ.
御坂「アンタは私の後輩なんだから,こんな時くらいお姉さまに頼んなさい」
黒子,感涙.
このフリは,このあと過剰なスキンシップをして御坂に突っ込まれるパターン!
と思ったら普通に終わってしまった.
ちょっと残念.
そのころ木山先生は,初春を連れて車で走っていた.
目的のも語らぬまま,果たしてどこへ向かうというのか.
総評.
初春とサテンさんの友情が際だった感動話.泣けるねぇ.
サテンさんはもう少し素直に,他の人を頼ることができれば
ここまで酷いことにはならなかったんだろうけど,
学園都市にあって無能力者のコンプレックスは相当な物だったんだろう.
でもそれを打ち壊したのが初春の言葉.
ありきたりな言葉だけど,それでも強く思いのこもった言葉には
見てるこっちも感動してしまう.
良いコンビだよ,うんうん.
もう一方のコンビ,御坂と初春は今回は一休み.
能力者の出番は次回ってことで.
ついに黒幕と判明した木山先生.
良いキャラクタだったのに,まさか犯人とはと思った人もいるだろう.
次回はアンチスキルに追われる木山先生の八面六臂な活躍が見られるはず.
例え犯人でも木山先生を応援するぞ.
どーでもいいから端折っちゃったけど,
カエル先生は特徴があんまり出てなかったなぁ.
*1:テスタメントと呼ばれる物